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【2021年2月変更】特定技能人材をベトナムから受入る手続

「2月15日~適用の新ルールについて知りたい」

「日本に在留している方の採用でも変更はあるの?」

そんなお悩みにお答えする記事です。

特定技能人材の60%(2020年9月末)がベトナム国籍の方となっています。かかる中、2021年1月8日に法務省HPに、特定技能制度におけるベトナムからの送出し手続きが公表されました。

2月15日以降の地方出入国在留管理署への申請には新たな資料が必要になるなど、いくつかの変更点がありました。本記事では、ベトナム在留の方を特定技能制度にて雇用する際の手続きについて解説します。

【表で解説】ベトナムから特定技能外国人を受け入れる手続き

日本の特定技能所属機関(受入機関)が、送出機関を通して新たにベトナム国籍の特定技能外国人を受け入れるには、ベトナムの制度にもとづく手続きをする必要があります。

送出機関を通じた受入手続のフロー 

ベトナムから送出機関を通じて新たに受け入れる場合のフローを、下記の表にまとめました。

手続対象者 手続内容
日本の受入企業⇔ベトナム認定送出機関 労働者提供契約を締結
ベトナム認定送出機関⇒DOLAB 労働者提供契約の承認申請
DOLAB⇒ベトナム認定送出機関 労働者提供契約の承認
ベトナム認定送出機関⇒日本の受入企業 人材を斡旋
日本の受入企業⇔申請人 雇用契約を締結
ベトナム認定送出機関⇒DOLAB 推薦者表を申請
DOLAB⇒ベトナム認定送出機関 推薦者表を発行
ベトナム認定送出機関⇒日本の受入企業 推薦者表を送付
日本の受入企業⇒地方出入国在留管理官署 在留資格認定証明書を申請
(推薦者表を提出)
地方出入国在留管理官署⇒日本の受入企業 在留資格認定証明書を交付
日本の受入企業⇒申請人 在留資格認定証明書を送付
申請人⇒在ベトナム日本大使館 査証(ビザ)を申請
在ベトナム日本大使館⇒申請人 査証(ビザ)を発給
申請人 ベトナム出国
(出入国在留管理庁資料より作成)



受入企業は、ベトナム労働・傷病兵・社会問題省海外労働管理局(DOLAB)に認定された送出機関との間で、募集業種や募集人数、労働条件などを定めた労働者提供契約を締結しなければなりません。

認定送出機関は、労働者提供契約にもとづいた求人情報をもとに適当な人材を募集し、受入企業は、送出機関から人材紹介を受けて特定技能に関する雇用契約を締結します。

ベトナム国籍の申請人は、認定送出機関を通して、DOLABから推薦者表の承認を受ける必要があります。推薦者表は、ベトナム側の手続きが完了されたことをベトナム政府が証明する文書です。

2021年2月15日以降、受入企業は在留資格認定証明書交付申請において、地方出入国在留管理官署に推薦者表を提出しなければならなくなりました。証明書が交付されたら、原本を雇用契約の相手に送付します。

ベトナム国籍の方は、在ベトナム日本国大使館に証明書を提示し、特定技能に関する査証発給の申請を行います。日本到着時の上陸審査で条件に適合していると認められれば、特定技能の在留資格が付与される流れです。

送出機関を通じた受入手続の補足

申請人は帰国した技能実習2号あるいは3号を良好に終了した者、試験に合格した者を対象としています。

一般的にベトナム側は、認定送出機関の利用を求めており、出国の少なくとも5日前までに申請人と送出機関の間で、労働者海外派遣契約の締結を求めています。

※参考

ベトナム特定技能外国人に係る手続の流れについて(出入国在留管理庁)

【表で解説】日本在留のベトナム国籍の方を雇用する際の手続き

日本に在留しているベトナム国籍の方を雇用するのは、送出機関を通じて新たに受け入れるよりも、手続きは簡単です。

国内在留者を雇用する手続きのフロー

日本在留のベトナム国籍の方を雇用する際のフローチャートを下記の表にまとめました。

手続対象者手続内容
日本の受入企業⇒申請人労働者提供契約を締結
申請人⇒駐日ベトナム大使館推薦者表を申請
駐日ベトナム大使館⇒申請人推薦者表を発行
申請人⇒地方出入国在留管理官署在留資格変更許可を申請
(推薦書表を提出)
地方出入国在留管理官署⇒申請人在留資格変更を許可
(出入国在留管理庁資料より作成)

まずはじめに、受入企業は特定技能外国人として受け入れたいベトナム国籍の方と、特定技能に関する雇用契約を締結します。

ベトナム国籍の方と受入企業は、送出機関を通じて新たに受け入れる手続きと同様に、推薦者表の承認と発行を受けなければなりません。

ベトナム国籍の方が特定技能外国人として就労するには、自身が地方出入国在留管理官署に「特定技能」への在留資格変更許可申請を行います。その際、2021年2月15日以降は推薦者表も提出しなければなりません。

在留資格の変更許可をもって、手続きは完了です。

国内の在留者を雇用する手続きの補足

申請人は、技能実習2号あるいは3号を良好に終了した者、試験に合格した者を対象としています。

推薦者表の申請に関しては、申請人だけでなく、日本の受入企業や職業紹介事業者及び登録支援機関が行うこともできます。

※参考

ベトナム特定技能外国人に係る手続の流れについて(出入国在留管理庁)

2月15日からは推薦者表の手続きが追加されています

以上、特定技能人材をベトナムから受け入れる手続きを解説しました。

送出機関を通じて新たに受け入れる場合は、新たに「推薦者表」に関する手続きが必要になったので注意しましょう。

一方、ベトナム国籍の在留者を雇用する手続きは、送出機関を通じた受け入れよりも関係機関が少なく、シンプルな印象です。各社の状況にあった受入方法を選択することをおすすめします。



MUSUBEE編集部

特定技能の外国人採用を考える企業にとってお役立ち情報を提供します。

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