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特定技能ビザで過去に追加が検討されていたトラック運転手の業種について

皆さん、特定技能は日本の人材不足が著しい産業で外国人の受け入れが行われていますが、過去に追加を検討されていた産業・業種があることをご存じでしたか?

それはコンビニエンスストア業界・運送業界(トラック運転手)・廃棄物処理業界(原発)の3つです。

こちらの記事では、運送業界で働くトラック運転としての特定技能外国人の受け入れに関して、現状や特定技能導入の今後に関して等を皆さんにご紹介いたします!

特定技能への運送業界(トラック運転手)追加の状況

2020年6月10日、公益社団法人経済同友会は「物流クライシスからの脱却~持続可能な物流の実現~」の提言をまとめ発表しました。

この中では新たな労働力の確保として外国人ドライバーを「特定技能」の対象として認め、それに伴い標準的な教育項目を策定するとしました。

また、経営陣が前向きでも、現場が外国人との協働に後ろ向きであるケースを想定し、日本人管理職の教育も重要視しています。

さらに、全日本トラック協会は2020年6月11日、自由民主党の外国人労働者等特別委員会の業界ヒアリングにて道路貨物運送業務について「技能実習2号移行対象職種」に追加するよう要望しました。

これらの結果については協議中です。

運送業界の現状

厚生労働省の調査によると、産業別正社員等労働者過不足状況調査における運輸業・郵便業の不足は、2019年5月時点で60%、2019年8月時点で57%、2019年11月時点で56%となっており過半数が人手不足を実感していることが分かります。

また、未充足求人調査における運輸業・郵便業の未充足求人率は64%となっており、その欠員率は6%となっています。

このように、運輸業は人手不足に課題を抱えており、それを補充するための求人が多く出されています。

この背景には荷待ちやECの発展による需要の増加や労働環境や高齢化問題があり今後も対策が取られない限り、運輸業の人手不足が解消することはないと言えるでしょう。

(出典:「労働経済動向調査(2019年11月)の概況 (産業別正社員等労働者過不足状況と労働者過不足判断D.I.)」(厚生労働省)

特定技能にトラック運転手を追加する目的とは

では、特定技能の対象職種にトラック運転手を追加する目的はなんでしょうか。

先ほども申し上げた通り、運輸業は人手不足に課題を抱えています。そのためやはりこちらも1番の目的は人手不足の解消と言えるのではないでしょうか。

なぜトラック運転手は対象外?

なぜトラック運転手は特定技能の対象職種に追加されないのでしょうか。接客業とは違い人と接することが少なく1人で行う業務がメインといったイメージが強いトラック運転手。

一見、外国人にとってはハードルの低い業務のようにも感じられますが実はそうでもありません。

トラック運転手が特定技能の対象職種に追加されることにおいて以下のような問題点が挙げられます。

①運送・物流サービスの質の高さ

②交通ルールの違い

①運送・物流サービスの質の高さ

私達は日本に住んでいるため普段あまり意識したことはないかもしれませんが、日本の運送・物流サービスの質は世界的に見てもレベルが高いです。

例えば、不在時の対応において海外では玄関先に荷物が置かれることも多いですが、日本ではそのようなことは受取人が望まない限り起こりません。また時間指定などの対応においても日本の配送業者は忠実です。一概に外国人が時間にルーズであるとは言えませんが、日本に比べるとやはりルーズな面が目立つでしょう。

そのため外国人の方が日本の配送ルールに馴染むのには少々難しい点があり時間がかかる可能性があります。

②交通ルールの違い

当然のことですが、日本で当たり前に認識されている交通ルールが海外では当たり前でないことはあり得ます。例えば、日本では「左側通行・右ハンドル」が当たり前ですが海外では「左側通行・右ハンドル」の国は多くありません。飲酒運転においても飲酒量の規定は国により様々です。

そのため、この点に関しても日本の交通ルールに馴染むのに時間がかかる可能性があります。

トラック運転手が追加されるメリット・デメリットは?

では、トラック運転手が特定技能の対象職種に追加されるメリットとデメリットをまとめてみましょう。

メリット デメリット
日本の長距離ドライバーの人手不足解消 日本の運送ルールに従えない場合、企業や顧客の不満に繋がる
ドライバー1人1人の長時間労働の解消 日本の交通ルールに従えない場合、雇用主の信頼の損失に繋がる



あとがき

皆さん、トラック運転手の特定技能追加に対する疑問は解決できましたか?

トラック運転手の人手不足を普段の生活で感じることはあまりないかもしれませんが、物流に関する仕事は私たちの生活を支える非常に重要な職種です。人手不足に関する課題は今後も向き合う必要があるでしょう。

今後各業界の改善が進み特定技能人材の導入が前向きに進められていくといいですね。



MUSUBEE編集部

特定技能の外国人採用を考える企業にとってお役立ち情報を提供します。

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